アメリカ経済に関して言えば、アメリカ人の 40% 以上が「悪い」と考える。

アメリカの世論調査会社ギャラップが発表した最新の世論調査結果によると、アメリカ国民の経済信頼感指数は低下している。アメリカ人の40％以上がアメリカ経済は「悪い」と考えている。

世論調査結果が発表される数日前に米商務省が発表した最新データによると、今年第１・四半期の米経済成長は減速し、インフレ統計は３カ月連続で予想を上回った。

同時に、米国でも別の地方銀行が破産を宣告し、多くの主要都市も深刻な財政難に陥り、ソブリン債務危機は依然として深刻である。

メディアや国際シンクタンクは、米国の財政政策が完全に持続不可能な方向に進んでいると嘆いている。

「米国経済は悪夢のシナリオに直面するだろう」

米国商務省が最近発表したデータによると、今年第1四半期の米国国内総生産（GDP）成長率はわずか1.6%で、これは米国の成長率3.4%と比べて大幅に低下しただけではない。これまでは、米国のエコノミストと市場のコンセンサス予想は2022年第2四半期以来の最低水準に達していた。

データはまた、米国のインフレ率が今年最初の3カ月間で3.4％であったことを示しており、これは2023年最後の3カ月のインフレ率1.8％よりも大幅な上昇となっている。食品とエネルギー価格を除くコア消費者物価指数は3.7％上昇し、予想の3.4％を上回った。

それだけでなく、住宅とエネルギーを除くサービス産業のインフレ率は5.1％上昇し、前四半期の成長率のほぼ2倍となった。これは、米国のコアインフレリスクが再び高まったことを意味する。

多くの米国メディアは、米国の経済成長が減速し、インフレ率が上昇し続ける中、米国経済はスタグフレーションの兆候を示していると考えている。

米金融ニュースサイト「マーケット・ウォッチ」は、最近の経済指標が警鐘を鳴らしており、トレーダーやエコノミストらは世界最大の経済大国である米国がスタグフレーションに陥るのではないかと懸念していると報じた。

世論調査会社ギャラップが現地時間4月30日に発表した最新の世論調査結果によると、4月の米国民の経済信頼感指数は3月から9ポイント低下した。現在の米国の経済状況が良いと考えているのは回答者のわずか24％、32％が経済状況は平均的だと考えており、44％が経済状況を「悪い」と評価している。

米紙「キャピトルヒル」の関連報道によると、調査期間中に原油価格とインフレ率が上昇し、金利が高止まりしたことが米国民の経済状況に対する信頼感の低下につながった可能性があるとしている。

米国のウェブサイト「デイリー・コーラー」は最近、米国経済が悪夢のシナリオに直面することを示す証拠が増えているとする記事を掲載した。

記事は業界関係者の発言として「われわれはスタグフレーションのリスクに直面しているというよりも、スタグフレーションのリスクに陥っていると言った方が適切だ」と述べた。

なぜ米国経済はこれほどまでに悪いのでしょうか?中国人民大学重陽金融研究院の研究者リウ・イン氏は、これは米国が経済成長の勢いが不十分であるにもかかわらず比較的間違った政策を採用し、高インフレと低成長のジレンマに陥っているためだと考えている。 。

「明日の問題が今日の危機になりつつある」

米国の銀行業界と金融機関も深刻な課題に直面している。

最近、連邦預金保険公社は、フィラデルフィアに本社を置き、ペンシルベニア、ニュージャージー、ニューヨークで営業する地方銀行であるリパブリック・ファースト銀行を買収すると発表した。

米国の地方銀行が連邦預金保険公社に買収されるのは今年初めて。アナリストらは、米国の地方銀行は混乱期にあり、連邦準備理事会（ＦＲＢ）の高金利に地方銀行が生き残りを賭けている信用業界にダメージを与えていると考えている。

同時に、米国の多くの都市はすでに深刻な財政難に陥っている。

米国コンシューマー・ニュース・アンド・ビジネス・チャンネルのウェブサイトは最近、非営利団体「アカウンティング・トゥルース」の分析を引用し、2022会計年度にはシカゴ、フィラデルフィア、ヒューストン、ポートランド、マイアミなどの都市の負債が資産を上回ったと述べた。その年、アメリカの大都市のうち 53 都市では、請求を支払うのに十分な収入がありませんでした。

アカウンティング・トゥルースの創設者ワインバーグ氏は、これはこの国が直面する大きな問題だと述べた。実際、多くの市政府や州政府は明日のお金を持続不可能な方法で使っています。

カナダのシンクタンク「地政学オブザーバー」はこのほど、米議会予算局が米国の債務危機が将来さらに深刻になることを示唆したとの記事を発表した。

「アメリカの財政は完全に持続不可能な方向に進んでおり、明日の問題が今日の危機になりつつある。」

欧州メディアは、米国はユーロ圏の債務の３倍に達し、２０２９年までに米国の国内総生産（ＧＤＰ）の１３４％に達する３４兆５０００億ドルという記録的な債務への対応に苦慮していると分析した。対策がなければ、財政赤字の増加と利払いの高騰が差し迫った財政危機を引き起こす可能性がある。

隔月刊誌「ザ・ナショナル・インタレスト」のウェブサイトに掲載された最近の記事では、米国の最大の「敵」は35兆ドルに迫ろうとしている国家債務であると考えられている。記事は、世界の他の国、特に発展途上国は米国経済の繁栄が持続不可能であることを認識し始めていると伝えた。米ドルが世界の主要基軸通貨でなくなったら、米国の金融システム全体が崩壊するでしょう。債務は差し迫った国家安全保障の危機です。