トマトカマンベールチーズ鍋とワインを楽しむキャンプ
2023-11-08 Xinn
珍しく2週連続でキャンプ記事です。場所は先週と同じところですが、今回は珍しくグルキャンです。今回も長文かつ写真多めになりますので飽きずにお付き合いください。自分だったらこんな長文読まないよなと思いつつ記録と文章を書くトレーニングのために書いていますので、写真だけでも見てやってください。
はじまり
とある日の夕方の話。仕事をしていると後ろの部下から「そろそろ秋キャンプやらないんですか」と言われた。「xx月xx日は予約していてyyyと一緒に行くよ」と言うと、その部下も若者達を誘って行くこととになり、予期せず6人のグルキャンをすることになってしまった。本当はのんびりまったりとしたかったのだが・・・。
今回のキャンプ場も先週ソロキャンプしたところと同じで松本市奈川にある高ソメキャンプ場である。私がこのキャンプ場で「ここのサイトがよい」と思うサイトはA1,A2,A6であるのだが、今回はその中で唯一使ったことがなかったA1サイトが予約できていた。このサイトが一番広くて見晴らしが良さそうだったのでとても楽しみだった。そんなサイトなのでのんびりしたかったのだが・・・。
アーリーチェックインして設営と昼飯とデザート
前回に引き続き今回も1時間早くチェックインしたが、1時間200円なので全く問題ない。受付へ行くと「あれ?確か日曜日に来ませんでした?」と言われて少しだけ恥ずかしかったが気に入っているのでしょうがない。
受付をしていると予期せず6人グルキャンになる前から一緒に来る予定だった後輩のワッシー(仮名)が到着し、サイトに移動して設営を開始した。ちなみにこのワッシーだけは今まで私の部下になったことはなく後輩扱いになり付き合いも一番長い。ワッシーはワンタッチテントですぐに設営できるので、私がモニグロを建てている間にお昼ごはんであるカップラーメンを食べるためにお湯を沸かしてくれた。なんてできた後輩。
今回のカップラーメンは前回のカップヌードル醤油特上に続いてカレーの特上にした。後から振りかけるスパイスが付属しており、確かにこれをかけるとスパイシーだが、「特上か?」と言われるとよくわからない。それでも何故だろうキャンプで食べるカレー麺はやっぱり美味しい。
カレー麺を食べてから薪ストーブやテーブルを設置して設営が完了した。今回は少し雨が降る予報だったのでTCテントであるモニグロはやめて、乾かしやすいポリエステルのギリアと灯油ストーブにしようと思っていたのだが、ワッシーが薪ストーブを楽しみにしていたのでモニグロにした。結局雨は降らなかったのでこれは正解だった。
設営が完了すると酒を飲む前にコーヒーを飲みたいねと言うことになり、ワッシーが豆を挽いてコーヒーを落としてくれた。私はワッシーが淹れるコーヒーが好きなのだ。その間に私は売店へ行き雪見だいふくを買ってきて、淹れたてのコーヒーを飲みながら一つずつ食べた。香のよいブラックコーヒーと甘い雪見だいふく、そして紅葉真っ盛りの景色が最高だった。本当に贅沢だった。
つまみを作って乾杯
そうこうしていると若者達グループが到着した。本当は私が予約しておいたサイトからは遠く林間で見晴らしのよくないサイトだったのだが、ワッシーのワンタッチテントが私のサイト内に余裕で建てられたので、私が予約していた片方のサイトを譲ってあげた。今考えるとこれが失敗だったと後悔している。
若者達は皆んなで寝られる大きなTC素材のワンポールテントを購入したそうで、それを苦労して建てていた。グループでテント買ってしまうって若いってすごい。テントのメーカー名を聞いたら全く聞いたことがない名前で、どうやらAmazonで探して買ったらしい。若いってすごい。
若者達が苦労してテントを建てているうちに、私は構う事なく酒を飲むためのつまみを作り始めた。今回のつまみは二品で、一品目は「わさビーフのポテチサラダ」、二品目は「マグロとアボカドのわさび醤油タルタル」である。
ポテチサラダは前回のグルキャンの時にコンソメパンチを使って振る舞ったのだが、ワッシーが「わさビーフが合うと思うんですよね」と言っていたので試してみた。これが正解でつまみとしてはこちらの方が合っていた。マグロとアボカドのわさび醤油タルタルはクラッカーに載せて食べるスタイルにしたが、これもキャンプだと食べやすくて正解だった。
これらのつまみを食べながら、一杯目はキリン一番搾りのやわらか仕立てで喉を潤し、二杯目にアメリカ出張で買ってきたIPAを開けた。いかにもアメリカって感じの缶デザインでありアルコール度数が9.5%と言う中々ハードなビールだった。これがアメリカのセブンイレブンに売っているのだからビックリだ。
そのあとは、長野県山形村大池ワイナリーのシードル辛口をいただいた。長野県には数々のシードルがあるので今後はビールだけでなくシードルも楽しんでいこうと思う。
そんな美味しい酒とつまみを綺麗な紅葉と秋空を見ながらいただいた。
薪ストーブでトマトカマンベールチーズ鍋とワイン
そうこうしていると日が傾いてきて肌寒くなってきた。そこで少し早いが薪ストーブに火を入れることにした。今回は白樺の皮にマッチで着火した。白樺の皮はとても火つきがいいので着火に困らない。前回使ってススがついてしまった薪ストーブのガラスはちゃんと磨いておいたので炎を綺麗に眺められることができてよかった。やはりこまめな手入れは楽しむために大事な作業だと思う。
薪ストーブの火が安定してきたので晩御飯の準備を開始した。今日の晩御飯は「トマトカマンベールチーズ鍋」である。なんてオシャレ。玉ねぎを洗いに行ったときにキャンプ場のスタッフの若い子に「いいですねーカレーですか?」と聞かれ、「いえ、トマトカマンベールチーズ鍋です」と言うのが少し恥ずかしかった。おじさんが何しているのだろうと思ったことだろう。
トマトカマンベールチーズ鍋の作り方は簡単で、トマト鍋の元に鶏肉や野菜を放り込み、最後にカマンベールチーズを真ん中へのせて完成。簡単なのにオシャレで美味しい。そして野菜がたくさん食べられるのが良い。この鍋を温かいテントの中で、ワッシーが選んできてくれた厳選の長野県塩尻市のワインを頂いた。
ワッシーには食事は全部用意するからワインだけ買ってきてとお願いしていたら、わざわざワイナリーなどへ行って三本を仕入れてきてくれた。いいやつだ。
*今回のワイン
・城戸ワイナリー ナイアガラ
・五一ワイン ケルナー
・サンサン エステート 柿沢メルロ
城戸ワイナリーは抽選販売になっているそうで、そう簡単に当たるものでもないらしい。このナイアガラは甘口で飲みやすくて調子に乗ると危ない感じだった。五一ワインのケルナーはあまり見ない中口で食後にまったりと飲むのにちょうどよかった。そして、サンサン エステート 柿沢メルロは赤ワインでトマトカマンベールチーズ鍋にとても良く合った。普段ワインを飲まない私にとってはどれも新鮮で美味しく飲み過ぎてしまった。
鍋の締めにはパスタを茹でてトマトカマンベールチーズパスタにしたがこれも美味くて食べ過ぎてしまった。この鍋は当たりだった。
一方若者達はというと、寒くて暗い中で必死にサザエを処理して焚き火で壷焼きとサザエご飯を作っていた。どうやら今回は海鮮パーティーらしく、サザエの他は秋刀魚とホッケも焼いていた。ここは海からだいぶ離れた海なし県の山の中だと言うのに若いってすごい。サザエの壷焼きとサザエご飯をお裾分けしてもらったが・・・まだまだ若い。
騒がしい夜
食事が終わってワッシーとまったりワインを飲んでいると若者達が私のテントの中に暖まりにきてそのまま居座っていた。一度入ったらもう出られないようだった。私もしばらく話していたのだが、21時を回りこのキャンプ場のクワイエットタイムになったことから、若者達に静かにね、そして火の処理はしっかりねと言って車中泊の私は先に寝ることにした。
車の中の寝床は電気毛布+NANGA 650DXなのでとても快適ですぐに眠りについてしまったのだが「何か騒がしいな」と目を覚ますと若者達が騒いでいた。これは周りに迷惑だと思い、寒い中起きていって「静かにしなさい」と注意して寝たのだが少しは静かになったものの夜中まで起きていたらしい。この時にサイトを譲らず遠いところにさえておけばよかったととても後悔した。若いって罪。
綺麗な乗鞍岳の朝焼け
私はいつものように朝5時ごろに目を覚ました。外を見るとまだ真っ暗だったので寝袋の中でぬくぬくしながらオードリーのオールナイトニッポンをRadikoで聞いた。とても至福の時。
外が明るくなってきたので外へ出るとうっすらと明るくなってきた空と雪を被った乗鞍岳がとても綺麗だった。この景色を見るだけでも三文の徳だと思う。温度計を見ると気温はマイナスだったがしばらくその景色を眺めた。
体が冷えたのでテントの中に入って薪ストーブに火を入れた。前日にちゃんと火の始末はしておいたようだったが燃え残った薪があったので火はすぐに着いた。薪ストーブの威力は絶大でどんどんテント内の温度が上がっていって冷えた体を温めてくれた。
体が温まったのでまた外へ出てみると、今度は朝焼けで照らされた乗鞍岳がとても綺麗だった。標高が高い乗鞍岳だけが陽に照らされて赤く染まっていた。他のキャンパーさん達も外に出てこの景色に見惚れていた。
しかし、ワッシーと若者達は夜更かしのためか全く起きては来ず、テントの中からはイビキが聞こえていた・・・雰囲気ぶち壊し。
ツヤツヤの新米とトン汁
朝焼けが終わっても誰も起きて来なかったので薪ストーブでトン汁を作り始めた。今回は冷凍のトン汁具材セットにこんにゃくや実家でとれたネギなどを追加して作った。残念だったのはダシパックを忘れてしまったことで、これがあるとないとでは風味が全然違うのである。でもしょうがない。
トン汁を煮込んでいる間に実家でとれた新米3合を水に浸して給水しておいた。これをやるのとやらないのとでは炊き上がりが違うと思う。貧乏人が美味しいものを食べたければ金はかけずに手間暇をかけろだ。
そうこうしているとワッシーが起きてきたのでガスで米を炊き始めた。コトコトと言う音と米の炊ける良い香がしてくる。今回はできるだけ美味しく炊こうと思い、ユニフレームのライスクッカーを持ってきたのだ。専用品だけありメスティンよりも美味しく炊ける。
炊けたご飯を蒸らして、トン汁に味噌を溶いて朝ごはんが完成した。トン汁なのに七味を忘れたのを残念がっていたら、なんと料理をしないワッシーが七味を持っていた。しかもなんと八幡屋礒五郎。ワッシーのファインプレイ。
炊き立ての新米とトン汁を食べていると若者達も起きて暖かいテントの中に入ってきたので、紙コップにトン汁を入れ、ご飯をおにぎりにして食べさせた。みんな美味しいと食べてくれた。キャンプでこれ以上の朝飯は無いだろう思うが、心残りはダシを忘れてしまったことだ。次はダシ入りで食べさせてあげたい。
撤収
朝ごはんを食べ終わった後も、皆んな私の暖かいテントから出ていかなかったで外で一人片付けを開始した。若者達とは生活する時間が違うのだなと自分が歳をとったということを実感したが、私は昔から今の時間の方が合っていると思う。
このキャンプ場のチェックアウトは12時なのでテントが乾くまでのんびりと撤収作業をして11時ごろに片付けが終わった。ちなみに若者達はまだ片付けの真っ最中だった。
片付けが終わったので最後にコーヒーが飲みたくなり、ワッシーにコーヒーを挽いてもらった。そしてその間にまた売店で雪見だいふくを買ってきた。昨日の美味さがどうしても忘れられなかったのだ。
二日連続で綺麗な紅葉を見ながら、挽きたてのコーヒーを飲み、雪見だいふくを食べるという贅沢をすることができた。これはこのキャンプ場の名物にしてもいいと思う。雪見だいふくをこんなに美味しく食べられるところはそうないはずだ。
コーヒーを飲み終えて12時前にキャンプ場を後にした。夜に若者達がうるさかった以外はとても良いキャンプだった。やはりキャンプは一人か同じくらいの年代と来た方が楽しめると再認識したキャンプだった。
あとがき
そんなわけで急遽決まったグルキャンが行われました。やはり私は静かでのんびりしたキャンプが好きだなと再認識したキャンプでしたが、ソロでは食べきれないほどの料理と色々なお酒を飲めたのはソロでないところのいいところなのかなと思います。実は今回導入したニューギアもあるのですがまだ使用感がわかるまで使えていないのでそれはまた今度で。
秋のうちにもう一回行きたいなと思っていますがうまくいくでしょうか。最後に秋の陽だまりでのんびりとするつくねくんの写真で終わりにします。最後まで読んでいただいてありがとうございました。
おしまい。