ネット上の偽情報など対策 総務省の有識者会議 提言とりまとめ

2024-09-05 いしまる

総務省の有識者会議は4日、オンラインで開かれ、偽情報や誤情報、それに有名人になりすました偽広告などへの具体的な対策の提言をとりまとめました。

提言では、SNSなどのプラットフォーム事業者に対して、偽情報のうち権利侵害や法令違反が指摘されたものについては、迅速な削除などを促せるように国に制度の整備を求めています。

災害時の偽の救助要請や医学的に誤った内容など、社会的に影響の大きい情報については、投稿者の収益化の停止などで対応していくべきとしています。

また、なりすましが問題になっている広告については、本人確認など事前審査の体制を強化することや、掲載停止の措置を迅速にできるように申請窓口の整備などを実施していくことが適当としています。

一方、パブリックコメントで、過度な規制への懸念や表現の自由に配慮を求める意見が寄せられたことを受けて、会議では国に対して今後、政策の丁寧な検討を求めました。

総務省は今回の提言をもとに、法律の整備も含めた具体的な制度作りに取り組むことにしています。

有識者会議 座長「多様なプレイヤーの協力が重要」

有識者会議の座長を務めた東京大学大学院の宍戸常寿教授は「偽情報や誤情報などをめぐる問題は一朝一夕に解決するものではなく、利用者などの個人や伝統的なメディア、事業者などの多様なプレイヤーの協力で進めていくことが重要だ。会議でも国とSNSのプラットフォーム事業者が結びつくことで、個人の情報発信や多様な情報の入手が妨げられることはあってはならないということを強く意識した。プラットフォーム事業者が対応をするように法的な制度を整備しながら、表現の自由や知る権利を損なわない仕組みが求められる」と話していました。

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