金ローラピュタ放送記念!ジブリ好き社員が好きなジブリ作品について語ってみた。【前編】

2024-09-02 スカパー!

「となりのトトロ」、「もののけ姫」、「千と千尋の神隠し」、「風の谷のナウシカ」…名作に溢れるジブリ作品。

唯一無二のタッチで描かれるファンタジーな世界観と、見る年齢によっても受け止め方が変化するメッセージ性に私たちは虜になってきました。

最近では「千と千尋の神隠し」の舞台化、ジブリパークの誕生、「君たちはどう生きるか」の公開などその話題が尽きることはありません。

本日8月30日(金)は金曜ロードショーで「天空の城ラピュタ」放送ということで、スカパー!社員でも特にジブリ作品が好き!という5名を集めてジブリ座談会を開催しました。


参加者紹介

Sさん

今年の4月からスカパー!ご契約者さま向き合いの部署で主にポイントプログラムを担当。
「千と千尋の神隠し」公開時に30歳+α。

Uさん

経営企画部で事業管理、部門運営管理や全体会の司会などを担当。
「となりのトトロ」公開時に10歳。

Kさん

エンタメや野球関連のオリジナルコンテンツや、音楽イベント企画などを担当。
「千と千尋の神隠し」公開時に1歳。

Rさん

SPOOXの編成、株式会社スカパー・ピクチャーズの海外セールス、サテライトクレヨンプロジェクトのライセンスを担当。
「崖の上のポニョ」公開時に10歳。

ヤマ

スカパー!note編集部。
「千と千尋の神隠し」公開時に4歳。


名作がたくさんのジブリ。中でも一番好きな作品・シーンは?

根強い人気の「千と千尋の神隠し」


――一番好きなジブリ作品、シーンをお伺いできればと思います。

ヤマ「物心ついてから初めて見たジブリ作品は『千と千尋の神隠し』(以下『千と千尋』)で。そこからずっと好きで、最近では(『千と千尋』の)舞台も追っかけています。小さい頃は映像とか音楽とか世界観そのものとかが漠然と好きで、でも何で好きだったんだろうって今改めて考えると『千と千尋の神隠し』には日常と別世界があって、その2つの世界に繋がりを感じられたからのめり込みやすかったのかな」

舞台「千と千尋の神隠し」

――『千と千尋』公開当時はどのくらいの年齢でした?

ヤマ「小学校上がる前だったので4歳くらいだったと思います。もっと正確にいうと物心つく前に『もののけ姫』も見ているはずなんですけど、怖すぎたことだけ覚えていてストーリーは記憶に残ってなくて(笑)」

当時の映画パンフレット。

――子どもの時に初めて見る『もののけ姫』って、結構衝撃受けますよね(汗)

Rさん「私もその2作品だと、幼少期は『千と千尋』の方が入りこめた記憶があります!『千と千尋』も『もののけ姫』も、宮崎駿さんがこうなんか…世の中に対して伝えたいメッセージがあって、『もののけ姫』はその印象が強いけど、『千と千尋』はある種“異世界もの”みたいな。メッセージ性関係なく楽しめる所があるっていうのは子どもながらに感じたのかもしれません。あ、当時、『千と千尋』のVHSかな…付録あったの覚えてますか?」

ヤマ「あ!おにぎりの形の」

Rさん「そうです!『千と千尋』の付録でハクが千尋にあげるおにぎりのフィギュアがついてきたんですけど、宮崎駿さんが作ったおにぎりをかたどったものらしくて。でもおにぎりのフィギュアなのでただの白い…ちょっといびつな岩みたいなものでしかないんですけど(笑)、それがちっちゃい頃本当に欲しくて泣きながら親に懇願したっていう(笑)」

Uさん「まだ持ってるの?」

Rさん「持ってますね。この間部屋掃除していたらちゃんと出てきて。なんかそのおにぎりを食べようとしてすごい噛んだらしくって。恥ずかしいです(笑)」

手前がおにぎりのケース。パカっと開きます。

――あのおにぎりを食べるシーンをみたら頬張りたくなりますもんね。

ヤマ「好きなシーンでいうと、昔はハクの背中に乗っている場面のような、“ザ・名シーン”がすごく好きだったんですけど、大人になってからは銭婆の家に千尋とカオナシが訪ねたところで、銭婆が『一度あったことは忘れないものさ。 思い出せないだけで』というシーンにじーんときたり」

Kさん「(大きく頷く)」

Rさん「わかります。ちっちゃい時に見たときは深いこと言っているっていう認識が全然なかったんですけど、大人になってから見るとすごいいいこと言っているなって」

――確かに、観る年齢によって感想とか印象が変わってくるっていうのがまたジブリの魅力ですよね。

Sさん「大人になってから見ると、『千と千尋』ラストシーンで車にものすごい落ち葉とかが積もっていて、一体(千尋が油屋で働いていたのは)何ヶ月の間の話だったんだろういうことをすごい考えた記憶があります。『ちょっと待って、これってこっちの世界では確実に行方不明の家族じゃん!』みたいな(笑) ニュースになってなかったのとか、引っ越し先の学校は、とか、行くはずの家はどうなったんだろうなっていう現実的な方が気になってしまった記憶があって」

――「引っ越し屋さんに電話しなきゃ」のレベルじゃないですよね(笑)

Sさん「この車がこんな状態になるの?!1週間とかじゃないよねこれ!『誰だよこんないたずらしたの!』みたいなことをお父さんが言っていますけど、いや、いたずらのレベルじゃないよねっていう方がちょっと気になってしまって。でもファンタジーはそんなこと気にしちゃいけないですよね(笑)」

Rさん「ジブリって本当に子どもが見るのと大人が見るので印象が変わる気がしますね。理解できないって両親が言っていた作品を私はめちゃくちゃ理解している、みたいなこととかあった気がして。『ハウルの動く城』でソフィーがおばあさんになったり若い女の子になったりするのを父親に『なんで?』って聞かれて、なんでわかんないの!って小学生なりに言っていたんですけど、いざ成長してみると確かに疑問に思うかもしれない…って思って。もちろんソフィーの感情の変化みたいなところから来ているっていうのはあれど、深く考えちゃうと確かに不思議だなと。ジブリの奥深さを実感しました」

――大人だから分かるようになることもあれば、大人になるからわからなくなることもあるっていう。

Sさん「大人って余計な事考えちゃうから。子どもって素直に主人公の目線で感情移入するというか、一緒に不思議なことを経験するんだよね」

Uさん「『君たちはどう生きるか』も難しかったですね」

Sさん「アニメ好きな知り合いはべた褒めしてたんですよ。だけどやっぱり難しかった、っていう声もいっぱい聞いたから生半可な気持ちで見るわけにはいかんなって思ってそのままになっちゃっています」

ヤマ「これまでの宮崎駿さんの要素がたくさん詰め込まれていて、宮崎駿作品の集大成という楽しみ方はできたと思います」

Rさん「アニメ業界の名だたるスタッフも携わっているそうですしね」

Kさん「私も『千と千尋』が一番好きです。私は『千と千尋』と共に生まれてきた年齢なので映画館でやっていた時は見たことが無くて。コロナ禍でジブリが映画館で再上映した時に初めて映画館で観ました」

――チケット取れたんですね!

Kさん「はい、よかったです。それまではビデオを何度も…『よく何回も観れるね』って親に言われるぐらいに観ていたんですけど。ファンタジー性はありつつ、千尋の等身大な感じと、あのポンコツな感じとかに共感できる部分もあったり、どんどん応援してくれる人が増えていったりする感じがすごく素敵だなと毎回思っています。あと、映画に出てくる神様たちがめっちゃ可愛いなと思って。中学生の時はLINEのアイコンにしていました」

――どの神様が好きですか?

Kさん「ひよこの神様が…」

一同「あぁあ!」

Kさん「あのひよこの起き上がりこぼし、家に飾っています。ジブリグッズを集めるのも好きで、ひよことカオナシとネズミの3体います(笑)」

―――ジブリ、グッズ展開結構充実していますよね。

Kさん「そうなんです。最近ジブリ展とかもよくやっているので、そういうところに行くと品揃えが充実すぎて山ほど買ってしまうので迂闊に行けないぐらいです(笑)」

純粋さにグッとくる「となりのトトロ」、みんな大好きバロンに出会える「猫の恩返し」

Rさん「私は一番好きなジブリ作品が2つあって、一つは『となりのトトロ』でもう一つは『猫の恩返し』です。『となりのトトロ』は何をとっても、もうなんですかね…いつ見ても泣いちゃうなあって思って。ちっちゃい頃はただただ楽しい作品だったんですけど、成長して見てみたら、サツキとメイの純粋さに涙します。いつ最初に見たのかは覚えてないですけど、この年になって自分に子どもができたらメイちゃんみたいに育てたいな、と思うし、常に自分の中にいる作品だなあって思います。『猫の恩返し』に関しては、私幼少期アメリカにいて、その時に家庭教師をしていた人が、私が日本に帰る時にプレゼントしてくれたのが猫の恩返しのVHSで(笑) そういう、自分にとっての思い出深い作品っていうのもあるし、高畑勲監督ならではのあのちょっと線の細いところとか、日常でありながらファンタジーっていうところがすごく自分の中に刺さって今でも金曜ロードショーでやるたびになんだかんだ観ちゃうし、曲も(『風になる』)何度もカラオケで歌っちゃう。

―――厳選するの難しいかもしれないですが、その2作品から好きなシーンはありますか?

Rさん「やっぱりトトロだと『夢だけど夢じゃなかった!』のところですね。その発想って本当に子どもならではで…なんて可愛いんだろう!と思って。トトロがいない証明はできないじゃないですか。あの言葉で、もしかしたらいるかもしれないって気持ちにさせられますよね」

Rさん「『猫の恩返し』は、最後バロンがいい言葉を言った後に『それまでしばしの別れ!』って言ってスッてそのまま飛んで行っちゃうシーンがすきです」

一同「あ〜〜!」

Sさん「バロンはね、いいよね」

Rさん「ちっちゃい頃からの憧れはバロンだなと」

Uさん「『耳をすませば』と繋がってるんですよね」

Rさん「(『猫の恩返し』は)『耳をすませば』の雫ちゃんが描いたお話っていう設定なので、いろんなところに『耳をすませば』のエピソードが出てきますよね。たとえば『猫の恩返し』に出てくるバロンのおうちに(バロンの)彼女の絵が飾ってあるんですけど、その彼女もちゃんと耳をすませばに出てくるし」

――続編、というわけではないと思いますが、リンクする部分があると面白いですね。「となりのトトロ」は皆さん観ています…よね!

Kさん「セリフ覚えるくらいみました(笑)金曜ロードショーとかでもやっているので何度も」

Uさん「最初、元々メイだけが主人公だったんだよね」

Sさん「最初のポスターが確かトトロとメイちゃんみたいな女の子だけのポスターだったんだよね」

Uさん「『となりのトトロ』と『火垂るの墓』二本立てだった。火垂るの墓の時間がどんどんのびちゃっったから、トトロも時間延ばそうと一人姉妹が増えたんですよね」

―――尺を増やすために!そうだったのですね。

Uさん「結果的に(姉妹になって)良かったよね」

Rさん「一人だとまた全然違う作品でしたね」

ヤマ「メイちゃんの、『あなたトトロっていうのね!』のところのトトロの声が好きで、中学生の時トトロの声練習してました」

Rさん「メイちゃんの声じゃなくてトトロなんだ(笑)」

バルスで見せる盛り上がり「天空の城ラピュタ」、大人でも味わえる「風の谷のナウシカ」「紅の豚」


―――Uさんはいかがですか。

Uさん「『風の谷のナウシカ』と『天空の城ラピュタ』とで…僅差でラピュタですね。いろいろある中でも一番わかりやすい冒険ストーリーだというのと、ナウシカとか『紅の豚』もですけど、メカ感が好きなのかな。飛行機とか飛行艇とかが出てくる作品は好きですね」

―――確かにジブリ作品ってそういう“架空の乗り物の細部の精巧さ”も楽しめますよね。

Uさん「でもやっぱり絵が好きなんですよね、きれいで細かい。タイガーモス号の模型、買いたいです」

Rさん「まさかあんな『バルス』の一言で一世を風靡すると私は思ってなかったですね。Twitter(現・X)が落ちるっていう」

一同「確かに(笑)」

―――当時はTwitterもなかったからそれを狙ったわけじゃないですもんね(笑)
Uさんはラピュタで思い出のあるシーンとかありますか?

Uさん「最後にラピュタを発見するところあるじゃない。ふたりだけのところでドーラが聞いているっていうあたりのやり取りが好きですね」
Sさん「大人になってから見ると、こんなにいたいけな少年少女になんて重いものを負わせるんだって思いますね(笑)割とそういうの多いじゃないですか。例えばラピュタをどうするかっていうことをあの2人に背負わせる。この決断をこの年代の子たちにさせるって鬼だなと思いました(笑)」

一同「たしかに(笑)」

Sさん「ナウシカは劇場で見た記憶があるんですけど、結局その後の漫画のほうが面白かったんですよね。当時『アニメージュ』っていう雑誌があって、そこで(ナウシカの続きの漫画)連載をやっていて、それを読むとナウシカの映画って壮大な物語の中の一部だけなんだなって感じがして」

Uさん「1〜2巻ぐらいまでが映画で描かれているんですよね」

Sさん「7巻まであるんですけど、全部読むと(映画が)こういう世界観の中のさわりだけだったんだっていうのがよくわかります」

Sさん「映画『風の谷のナウシカ』でいうと、異世界に引き込むような壮大な感じの音楽もすごくいいですよね。ファンタジーの世界だけじゃないというか…実際の地名を使ったりとか、実際の神話をモチーフとしていたり、どこかのタイミングの本当の地球の話なんだって感じさせられるのがすごいなと思って。これが未来の地球なのか過去の地球なのか、いつなんだろうなっていうのを思いながら見るとまたちょっと違った見え方がする気がします」

――メッセージ性を感じますよね。Sさんはいかがでしょうか。

Sさん「私が一番好きなのは『紅の豚』ですね。登場人物が基本的に大人がメインっていうのがすごく好きで」

一同「うんうん」

Sさん「ライバルの空賊たちのわちゃわちゃ感がかわいい。幼稚園の子どもたちを人質に取るみたいなシーンがあるんだけど、最初一人だけ連れて行くつもりだったのに『一人だけじゃかわいそうだろう!』ってみんな連れて行くみたいなね(笑)根っから悪い人がほぼ出てこないっていうのがやっぱりいいなあと。マダム・ジーナの店には死ぬまでに一回行きたいですね」

Rさん「大人の作品っておっしゃっていたのがすごいしっくりきます。ファンタジーともちょっと違うじゃないですか」

Sさん「主人公が豚なのでその点ではファンタジーなんだけど、大人から見ると、本当は多分お互いに好きなのに肝心なところをはぐらかして言わないポルコとジーナとか、リアルだなーって」

―――何も言わないみたいなところも、大人になってみるからこそ考察できる部分もありますよね。

Sさん「そうそう。最後どうなったかは私とジーナさんの秘密って言って終わっちゃうから。そのあとどうなったんだろう、とか、結局ポルコは豚のままなの?!元に戻ってジーナさんと上手くいくの?!とかそういうことをすごく考えてしまう」

Rさん「最後一瞬人間の表情になったんじゃないか、みたいに言われていますよね」

Sさん「そうそう。一瞬映って『あれ…?』ってなりますよね」

後編では、好きなキャラクターやあらためて考えるジブリ作品の魅力について語ります。

▽後編はこちら

(取材・文 タンタン)

▽これまでの座談会記事はこちら

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