有賀 薫

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夏の佳品、冷や汁研究~有賀薫のスープ旅・宮崎編

さて、先日大分・臼杵の記事をアップしましたが、その後日南線に乗って宮崎へ移動しました。今回はそのレポートです。宮崎でご当地の汁物といったら、なんといっても冷や汁です。冷や汁は、きゅうりや豆腐、ごまの入った冷たい味噌汁。ごはんにザブザブとかけて食べるもので、暑い夏でも気持ちよく喉を通ります。冷や汁そのものは全国に散見されますが、とくに南国・宮崎の郷土汁として有名です。多くの郷土汁が、すでに一般家庭では作られなくなっていることも多い中、宮崎の冷や汁は今でも非常にポピュラー

見た目は派手で味は地味。臼杵の汁かけ飯、黄飯を訪ねて~スープ旅・大分編(レシピあり)

5月のGW明けに大分~宮崎を旅してきました。まずは大分編からお送りします。大分といえば別府や湯布院などの観光地が思い浮かびますが、今回の私の旅の目的地は、大分市のすぐ南に位置する、臼杵市です。実は私の母は大分出身。子ども時代を祖母の郷里でもある臼杵で過ごしていました。その後一家は大分市に移り住んだため、私はこれまで臼杵を訪れたことがありません。そして、この臼杵には「黄飯」という面白い汁物があるということを母から聞いていました。ぜひ一度、訪れてみたいと思っていたのです。

えのきから驚くほどだしが出る!シンプルうまい、一品豚汁。

この記事は有料設定されていますが、公開から2日間は無料で読めます。野菜1品でも、豚汁と呼んでいいんです。豚汁といえば、根菜たっぷり、具だくさんというイメージがあります。今日紹介するのは、えのきと豚肉だけのシンプル豚汁。シンプルでも、えのきから出る濃いうまみと、豚肉の脂のコク、それにちょこっと落としたバターの風味で、満足感が半端ない!たっぷりひと椀食べたときに感じるボリューム、ごはんのおかずとして成り立つ濃厚さ、そして、どことなくほっとする味わい。豚汁に求められる条件を

肉はしっとり、キャベツはほろほろ。気軽に作ろうミニマルポトフ。

野菜ひとつでも食べ応え充分リモートワークの日や休日など、家にいる時間が長いときに作って欲しいのが、ポトフです。塩をしておいたかたまりの肉と野菜を煮込むだけでできあがる、シンプルスープ。手間は最小限ですが、肉を漬けておく時間、静かに煮る時間、時間が勝手に作ってくれるスープといえるでしょう。野菜はなんでもよいのです。今日は大きく切ったキャベツを一緒に煮込みます。鍋からあふれんばかりのキャベツですが、煮ているうちに一回り小さくなって、葉と葉の間に肉のうまみをたっぷり含んでいきま

2023年、買ってよかったキッチン道具

今年は、自宅から歩いてちょっとの場所にある仕事場をキッチンスタジオ化したこともあり、新しいキッチン用品を大きなものから小さなものまでかなり買い足しました。ということで、2023年、これは買ってよかったと思うものをご紹介します!見かけは可愛く、機能は硬派。アラジンのグラファイトトースター一度テレビの撮影のとき、スタジオにあったアラジンのトースターでお餅を焼いたことがあったんです。とてもきれいに焦げ目がついて感動しました。これまでトースターでちゃんと餅が焼けたことがなかったか

おいもの甘みと鶏のうまみが、味噌の香りにつつまれて。

鶏肉ごろごろ、メインのおかず。秋冬の味覚の代表、さつまいも。採れたての秋口より、10月後半から11月に入ると甘く、おいしくなっていきます。このさつまいもを、相性のよい鶏肉と合わせて味噌仕立てにしようと思います。さつま汁は、薩摩、つまり鹿児島の郷土食ですが、一説には豚汁のルーツともいわれています。肉、野菜、味噌をコトコト煮込んだ汁は単なる味噌汁とは違って味わい深く、ごはんのおかずとしてもこれだけで十分に満足感のあるものです。今回はさつまいも、鶏、ねぎの超シンプルバージョンで

うまみがジュワッとしみだす、とうもろこしとスペアリブの塩スープ

仕込んだらあとは鍋におまかせ!滋味あふれる夏のスープをご紹介しましょう。ぶつ切りにしたとうもろこしと骨付き豚肉・スペアリブを、塩味で煮込むだけの超シンプルなレシピ。とうもろこしの鮮やかな黄色が食欲をそそります。とうもろこしのあまみや香りがやさしく溶け出したスープが、肉を食べるとじゅわっとしみだしてきます。本来とうもろこしは甘くて濃い味の野菜ですが、なぜかこのスープで味わうと、さっぱりとした印象です。弾力のある肉と、サクサクしたとうもろこしのコントラストが楽しいのです。

家事分担、二人合わせると12になってしまう件~2023.5.28 家庭料理のIDOBATA会議レポート

家庭でやる料理や家事について女性だけでなく男性の声も聞きたいと、「家庭料理のIDOBATA会議」の男性限定編、2回めを開催しました。IDOBATA会議の目的とレポートのちょっとした差このIDOBATA会議は何かの結論を導き出すものではなく、さまざまな事例を「聴く」ということを主眼としています。その場で誰かが話す家の話は、個々の温度感やニュアンスがあり、その人や家族の背景もどことなく感じさせるものです。一般的な話に整理されたり、派手な部分を誇張した情報ではない、その人の

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